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「パキスタン派遣報告」海外事業担当 西村光夫
●派遣期間:05年12月12日より06年3月10日までの3ヶ月間
〜派遣目的〜
●AKBG(アルカイール事業グループ)の自立事業(古着販売・輸出入事業)推進
●アルカイールアカデミーによるカユーン氏(AKBG事務局)の村の復興支援の協力
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【NPO法人JFSA事務局】
〒260-0001
千葉市中央区都町3-14-10
業務時間:10:30〜19:00
(木曜定休)
電話/FAX:043-234-1206
E-mailアドレス:jfsa@f3.dion.ne.jp |
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JFSAでは活動を支えるボランティアを募集しています。
ボランティア無償で、交通費などの手当てもありません。 ご了承ください。
【作業内容】
・寄付された切手の整理
・会報などの郵送準備作業
・古着販売に関わる補助作業
・古着コンテナ詰込み作業など
【作業日】
毎月第2日曜日と第3月曜日
(10:30〜17:00の間で2時間以上) |
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JFSAの活動は会員の方々に支えられて運営されています。
会員になるには下記の郵便口座に会費をお振込みいただくか、 直接JFSA事務局までお持ちください。
【 会員(正会員)】
個人1口\5,000-
団体1口\50,000-
【 支援メンバー】
個人1口\2,000-
団体1口\10,000-
通信欄に「会員」または「支援メンバー」、「個人」または「団体」、口数をお書き添えください。
●2013年度(2013年10月〜2014年9月)分の会費になります。
会員(正会員)には総会の議決権があります。
会員、支援メンバーには年3回の会報と、 年1回サポーターグッズ(アルカイールの生徒が作ったものなど)を郵送いたします。
*郵便振替口座番号
00160-7-444198
*加入者名 JFSA
カンパ金をご入金いただく場合も上記口座をご利用ください。
通信欄には「カンパ」とお書き添えください。 |
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●AKBG(アルカイール事業グループ)の自立事業(古着販売・輸出入事業)推進
@店舗の確保:当初の計画では昨年の4月までに、市街地にある古着の小売店が集中しているライトハウスエリアに店舗を構えることになっていた。が、1年近くを過ぎた今でも空き店舗がなく確保できていない。小売販売の売上を多く得るためにも、この場所が最良なので、空き店舗を待ち続けることになった。しかし、販売の拠点となる場所の確保は必要なので、バザールや露店などの小売業者が多く住むエリアであり、また、アルカイールアカデミーの近くでもあるスラム地域の商店街の一角に、3坪ほどの小さな店舗を借りることになった。今年の1月にオープンした。小売は芳しくないが、卸売りは、小売業者が数人定期的に仕入れの為に買いに来ている。客が大勢集まる月曜バザールも道ひとつ隔てたところで開かれるので、ここの客を店に招く方策をたてている。
Aバザール販売:カラチ市内の10数ヶ所で、曜日ごとに場所を変えて開かれるバザールがある。卒業生を中心とした販売チームを作り(現在4チーム)JFSAから輸入したバッグ、子ども服などを販売している。
1)日曜バザール:ミドルクラスの多く住むエリアにある。2ヶ所に出店し卒業生、先生 、生徒で2チームが販売している。1ヶ所での売上は5000RS以上で、売れ行きは好調である。労賃はAKBGが払っている。
2)月曜・火曜バザール:スラム地区の周辺にある。卒業生の2チームが日曜バザールの売れ残り品や、売れにくいものをAKBGから安く仕入れて、低価格で販売している。卒業生の中には所帯持ちもいて、幼子を連れて販売している。このチームも売上を順調に伸ばしている。
*今後の課題としては、販売の場所をもっと増やす必要がある。売上が良いとは言え、週に1〜2度では生計を支えていくほどの収入は得られない。1回の売上額をもっと多くするか、場所を増やしていくか、収入見込みを考えた販売計画をカユーン氏、アマダリ君が作成中である。
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ムザヒル氏、アマダリ君(卒業生)、西村事務局
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AKBGのお店(中央のところ)
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B卸売り販売:第20回目(05年12月7日に日本から送り出す)のコンテナの古着・バッグ等はマーケットで高く売れる物の割合が多く、現金売りとしては今までの最高価格52RS/キログラムで販売した。現金で売ると、売掛よりも価格は20%ほど安くなるが、AKBG運営の資金繰りと、事業収益のアルカイールアカデミーへの安定した入金が必要なため、今後も、信頼関係もあり現金買取をする卸業者ワリー氏との関係を継続していかねばならない。
C輸出事業(パキスタンから日本へ)
1)古着等:最近日本でも古着の輸入が増えている。主にアメリカ・ヨーロッパ物で若者向けであるが、年間で7千トンにもなっている。JFSAも昨年からマーケットの調査を行い、JFSAとして収益が見込めると判断して、今年度から実施している。JFSAが求めるものを、AKBGが卸業者から仕入れてJFSAへ売却して利益を上げるという方法で行っている。
現在はJFSAの販売担当者が、AKBGの卒業生に輸入商品の選別の指導を行い、一方、日本国内での販売方法、販路の拡大を計画して進めている。売れる商品の確保、販路の拡大など課題も多いが、日本でアメリカ・ヨーロッパ物の中古衣料の需要があり、パキスタンでたくさんのアメリカ・ヨーロッパ物が輸入されていること、その市場の卸業者との信頼関係があるという環境があるので、収益事業として期待が持てる。
2)パキスタンの物産品:現在までの調査では輸出可能な商品がないが、AKBG、JFSA双方の事業拡大のためにも調査は続行する。
D縫製工房、電気ショップの設置:今年度(パキスタンの事業年度は6月末までで終わり、新年度は7月から始まる)の設置は計画が進んでおらず、来年度の設置を目指すことになった。実行プログラムを作成し、アルカイール職業訓練所の卒業生、スラム地域の人々の参加を得て、設置準備会を作ることを計画している。 |
〜 自立事業とは 〜
この自立事業は、スタートしてから今年の2月で1年目を迎えた。2001年、隣国のアフガン戦争によってアルカイールアカデミーに通う子どもたちの親が経済的影響を受け、子どもを物乞いや働きに出さざるを得なくなり、学校を続けることが困難になった子どもたちが続出した。子どもたちが学び続けるために、JFSAは募金活動を行い、皆さんの協力を得て1200万円のお金を集め、その内の400万円で約200家族に食料を配布し、全ての子どもが学校に復帰した。残りの800万円は、今後このような事態に備えて、スラムの人々の生活基盤を支える事業起しの為に使うことになった。この800万円が自立事業の資金なのである。事業を成功させるためには、この事業の核になる人材を育てなければならない。その点では、この1年の活動は以下の理由で少し前進したと判断したい。
ひとつは、卒業生の販売チームがバザール販売等を通して販売の経験を積み重ねてきたこと、ふたつ目には、自立を目的とした“場”としての店舗をスラムの中に設けたということである。スラムの中には、マフィアグループ、マフィア的な政党グループの事務所が多数あり、若者はそこに吸い寄せられている。スラムの“危険”はこれらの場で醸成されているとムザヒル校長は考えている。AKBGの店舗は、スラムの学校アルカイールアカデミーに加えて、もうひとつの選択肢の“場”になる可能性を持っている。この場に集う若者ネットワークの広がりで、自立事業が大きくなっていくことを期待したい。
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