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会報10号より
 

★Bハジケンプについて★  JFSA事務局 依知川 守


ボランティア募集中
【NPO法人JFSA事務局】
〒260-0001
千葉市中央区都町3-14-10
業務時間:10:30〜19:00
(木曜定休)
電話/FAX:043-234-1206
E-mailアドレス:jfsa@f3.dion.ne.jp
ボランティア募集中
 
JFSAでは活動を支えるボランティアを募集しています。

ボランティア無償で、交通費などの手当てもありません。 ご了承ください。

【作業内容】
・寄付された切手の整理
・会報などの郵送準備作業
・古着販売に関わる補助作業
・古着コンテナ詰込み作業など

【作業日】
毎月第2日曜日と第3月曜日
(10:30〜17:00の間で2時間以上)
会員になるには
JFSAの活動は会員の方々に支えられて運営されています。

会員になるには下記の郵便口座に会費をお振込みいただくか、 直接JFSA事務局までお持ちください。

【 会員(正会員)】
個人1口\5,000-
団体1口\50,000-
【 支援メンバー】
個人1口\2,000-
団体1口\10,000-

通信欄に「会員」または「支援メンバー」「個人」または「団体」口数をお書き添えください。
●2012年度(2012年10月〜2013年9月)分の会費になります。
会員(正会員)には総会の議決権があります。
会員、支援メンバーには年3回の会報と、 年1回サポーターグッズ(アルカイールの生徒が作ったものなど)を郵送いたします。

*郵便振替口座番号
00160-7-444198
*加入者名 JFSA


カンパ金をご入金いただく場合も上記口座をご利用ください。
通信欄には「カンパ」とお書き添えください。
 ハジケンプはカラチ市内にある、大きな古着の卸売り問屋街です。AKBG(アルカイール事業グループ)がJFSAから輸入した古着を、卸売り販売しているワリー氏(卸売り業者)の倉庫もこの街にあります。
 ハジケンプにはヨーロッパやアメリカ、韓国、日本など世界中から商業ベースで沢山の古着が集まってきます。男たちが倉庫の中で選別している様子や、手動のプレスマシンで古着を梱包している様子を見ていると、自分が日本で作業している姿とピッタリと重なり、妙な連帯感を覚えます。この街では軽トラックがすれ違えるほどの道路から、さらに毛細血管のごとく細い道が続いており、ワリー氏の倉庫もこのような細い道の奥にあります。細い道では手押し車に200~300kgはあろうかという巨大な古着のベール(梱包した包み)を載せ、その先で待つ軽トラックまで運ぶ姿をよく目にします。まるでインディージョーンズの大きな玉が転がり迫ってくるワンシーンのようです。そして荷物が軽トラックの前に着き、大きい体の男たちが34人、鉤を手に全くの人力で積み上げる姿は圧巻です。JFSAが日本で古着をコンテナへ積み込むときも毎回約30名のボランティアの方々との人力作業ですが、物を動かすなどの共同作業では何より「息を合わせる」ことが大切です。
このハジケンプは常に大きな古着のベールが人の手によって動かされているためか、普段から人と人とのやりとりにもどこか勢いがあり、良い意味での荒々しさを感じさせてくれる街だと思います。一方で、通りがかりの倉庫の前に置いてある水を気軽に飲めるような気さくな雰囲気もあります。
 皆様からJFSAに届いた古着もこのような街で、パキスタンの人々の手から手へと渡りリユースされ新たな価値を生み出しています。


ハジケンプの街路
狭い路地にも40フィートのコンテナが
堂々と乗り入れられ
軽トラックへと積み替えられる



★Cバクライード初体験★ 田辺 航太郎

 パキスタン派遣中の111日〜13日にイスラムの故事にちなんだお祭り「バクライード」がありました。ウルドゥ語でバクラは山羊、イードはお祭りです。この期間にお金のある家庭では、山羊や羊、牛、ラクダ等を屠殺し、家族、親しい人、貧しい人への寄付に三分割するのです。日本語で言うと犠牲祭です。
 とても大きなイベントで、準備期間は町中がそわそわしているようでした。子どものころ自分がお祭りを心待ちにしていたことを思い出しました。一週間位前から各家庭で準備を始め、山羊等を買い、飾り付けし、えさを与えその日に備えます。子どもたちが楽しそうに飾り付けやえさを与えている様子が町のあちこちで見られました。
 
そして当日、町の様子が一変します。お祭りムード全開です。朝9時頃、モスクのスピーカーからバクライードの開始が告げられると、屠殺が始まります。3日間の内いつ行なっても良いそうなのですが、やはり最初は注目が集まります。屠殺が行われるのは家の敷地の外が多く、誰でも見に行くことができます。普段はあまり人通りがない路地でも、屠殺が行われていると人だかりができます。
 私が滞在していたムザヒル校長宅の近所のトップバッターは、ムザヒル校長の知り合いの家でした。見つけたのは、ムザヒル校長の長男サドゥー君(9歳)でした。サドゥー君はそれを見つけると、走って家まで戻り「アンクル!アイエ!(おじさん!来て!)」と興奮して私の手を引き現場まで連れて行きました。30人ほどの人だかりができており、全員牛に注目しています。ここでは牛でした。見渡すと、小さい子からお年寄りまでいます。子どもたちは数人のグループを作り、探し回ってはお互い声をかけ集まってきているようです。イスラムの国なので女の人たちはそこにはいませんが、よく見ると窓や屋上、ドアの隙間からのぞいています。そういった普段とは違う雰囲気がお祭りムードを作り上げているのだと感じます。
 屠殺は肉屋を中心に数人で行います。足をしばって引き倒し、牛の持ち主が最初の一刀を入れ、その後は肉屋が行います。ついさっきまで子どもたちからえさをもらい、確かにそこで生きていた牛が、命の終わりを迎えました。目が離せませんでした。わずか数分で終わった、初めて見るその光景はとても鮮烈でした。普段100gいくらの肉に見慣れている自分が、改めて「命」を食べて生きているのだと感じたひとこまでした。

 その晩の食卓には新鮮なレバーのカレーが並びました。昼間の興奮が冷めないまま、よく噛みしめて食べました。



バクライードの犠牲になるラクダといっしょに撮影
手前左がサドゥー君 右奥が田辺事務局




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