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会報15号より
 

アルカイールアカデミーの人々を日本に招く事の大切さ
ボランティア募集中
【NPO法人JFSA事務局】
〒260-0001
千葉市中央区都町3-14-10
業務時間:10:30〜19:00
(木曜定休)
電話/FAX:043-234-1206
E-mailアドレス:jfsa@f3.dion.ne.jp
ボランティア募集中
 
JFSAでは活動を支えるボランティアを募集しています。

ボランティア無償で、交通費などの手当てもありません。 ご了承ください。

【作業内容】
・寄付された切手の整理
・会報などの郵送準備作業
・古着販売に関わる補助作業
・古着コンテナ詰込み作業など

【作業日】
毎月第2日曜日と第3月曜日
(10:30〜17:00の間で2時間以上)
会員になるには
JFSAの活動は会員の方々に支えられて運営されています。

会員になるには下記の郵便口座に会費をお振込みいただくか、 直接JFSA事務局までお持ちください。

【 会員(正会員)】
個人1口\5,000-
団体1口\50,000-
【 支援メンバー】
個人1口\2,000-
団体1口\10,000-

通信欄に「会員」または「支援メンバー」「個人」または「団体」口数をお書き添えください。
●2013年度(2013年10月〜2014年9月)分の会費になります。
会員(正会員)には総会の議決権があります。
会員、支援メンバーには年3回の会報と、 年1回サポーターグッズ(アルカイールの生徒が作ったものなど)を郵送いたします。

*郵便振替口座番号
00160-7-444198
*加入者名 JFSA


カンパ金をご入金いただく場合も上記口座をご利用ください。
通信欄には「カンパ」とお書き添えください。


 
海外支援を行なっているNGOの多くは、現地の人々を日本に招き現地の実情報告会などを行なっています。それは、現地の実情を生の声で語ってもらう事で現地のリアリティを強く感じてもらうことが出来るからだと思います。
 
JFSAも設立当初から年に一度、スラムの子ども達、ムザヒル校長を始めアルカイールアカデミーに関わる人々を2〜3名、10日間から15日間ほど日本に招き、会員、支援メンバーの方々との報告・交流会を行なっています。JFSAは現地の実情報告をして頂く以外に、以下の三つの目的を持ってアルカイールアカデミーに関わる人々を日本に招いています。

 一つには、古着を主としたリユース事業を連動して行なうパートナーですから、JFSAの事業活動を視察し確認して頂くことです。古着等がどのような方法でJFSAに集められ、どのようにしてアルカイールアカデミーに送られているのかを、古着等の回収に協力して頂いている団体の訪問、回収の受付・選別・梱包の作業も手伝って頂きながら具体的に理解して頂いています。
 アルカイールアカデミーは、このような作業を通して作られた事業素材を販売して学校運営費を作り出しているのですが、それを支えるには
JFSAの事業資金(倉庫家賃・水光熱費・通信費・人件費など)を作り出すことが必要です。その事業資金獲得のために行なっている店舗・フリーマーケットでの古着販売も見学します。
 また、
JFSAの毎年度の決算・予算を伝え、事業の実態・課題についても話し合います。JFSAの事業のあり方がスラムの子ども達の自立にとって、或いはアルカイールアカデミーとJFSAの事業継続にとって問題点があるときは忌憚ない意見交換を行ないます。何故なら、JFSA(日本ファイバーリサイクル連帯協議会)の「連帯」は、支援する→支援されるという関係を超え双方の事業自立を目指すことを意味するものだからです。

 二つには、世界の中では豊かな社会と言われている日本が、現在抱えている社会問題を知っていただく為に、問題となっている現場に行ったり、問題を抱えている当事者や問題の解決の為に活動されている人々の話を聞いたりしています。それは、ムザヒル校長からの要望でもありましたが、もうひとつには招日を始めて3年目の1997年に日本で起きた「神戸連続児童殺傷事件」が、招日の目的のひとつにする事のきっかけとなりました。
 この事件は、中学3年生の少年が小学6年生の男児の頭部を切断し中学校の正門前に置いたり、その他小学生の女児4人を金槌で殴ったり腹部を刺したりしたというものでした。パキスタンでもテレビや新聞で大きく伝えられスラムの人々の間でも話題になっていました。スラムに住む子どもや親達から尋ねられました。「日本ではそんな事をしてお金になるのか」と。私には質問の意味が分かりませんでしたが、お金にはならないと答えました。すると今度は彼等が私の答えを理解できないようでした。「この辺りでは、強盗をする子どもが人殺しもやることがある。それは貧しさのためでありお金を得るためだ」「日本は車や電気製品を沢山作っていてとても豊かな国だと聞いている。子どもがどうしてそんなことをするのか?」私は答えに窮してしまいました。そして、少年の犯行声明文の一文が頭に浮かんできました。「透明な存在であるボクを作り出した義務教育と、義務教育を生み出した社会への復讐も忘れてはいない」と。
 この事件に象徴されるように、その日その日の食べ物の心配もなく義務教育制度もあり教育を受ける機会も得ているにもかかわらず、日本のこども達は様々な問題(殺人、自殺、いじめ、不登校、校内暴力などなど)を抱え込み深く病んでいるようにも思えます。一方、スラムの子ども達は、貧しさのために幼い頃から食べ物の心配をしなければならず、幼い頃から労働を強いられ教育を受ける機会も少なく(パキスタンでは義務教育制度もありません)、彼等の住むスラムではドラッグ、暴力などの諸悪にさらされています。パキスタンと日本では文化も宗教、社会制度なども違いますが、世界のありようはこのような違いが混在し相互に関係し合って形づくられているのだと思います。ですから、お互いに抱えている社会問題を相互に理解し、協力して解決していこうと考えて、このような招日の目的を置いたのです。それが双方向の支援を目指す
JFSAのスタンスだと思うのです

 
三つには、日本の文化、歴史、宗教、化学など行政システムなどを理解して頂くようにしています。それで、博物館、寺院、科学館、学校、環境施設などの見学を行なっています。そして、それらを育んできた日本の自然としての風景(海や山河)を見物して頂いています。
 このような目的を持って行なってきたアルカイールアカデミーの関係者の招日の10年以上の継続は、異質な文化や宗教を持つ者が、それぞれの違いを正しく理解する事の努力がどれほど大切な事かを教えてくれました。また、支援する者が支援される者を一方的に訪問することのみでは得られないであろう、お互いに寄り添い合って生きていく事の大切さも学ぶことが出来ました。僅か15日間ほどの滞在を終え、彼等が帰国する時、お互いに感じ合う言いようのない寂しさが、そのことを示しているように思えます。


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