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会報23号より *写真をクリックすると大きく表示されます
 

「パキスタン派遣報告」
       
2010 年7 月9 日〜 8 月20 日  事務局 西村光夫


会員になるには
JFSAの活動は会員の方々に支えられています。
会員になるには下記の郵便口座に年会費をお振込みいただくか、 直接JFSA事務局まで直接お持ちください。
●2013年度(2013年10月〜2014年9月)分の会費になります。
●会員(正会員)には総会の議決権があります。
●会員、支援メンバーには年3回の会報と、 年1回サポーターグッズ(アルカイールの生徒が作ったものなど)を郵送いたします。
※サポーターグッズのサンプルはこちらからご覧ください。

◆郵便振替口座番号 00160-7-444198
◆加入者名 JFSA
≪年会費≫
【 会員(正会員)】

個人1口\5,000-/団体1口\50,000-
【 支援メンバー】
個人1口\2,000-/団体1口\10,000-


※通信欄に「会員」または「支援メンバー」「個人」または「団体」口数をお書き添えください(郵便振替用紙サンプルはこちらからご覧ください)。
※カンパ金をご入金いただく場合も上記口座をご利用ください。通信欄には「カンパ」とお書き添えください。
ボランティア募集中
 
JFSAでは活動を支えるボランティアを募集しています。
【作業内容】
@和服の選別、ハギレ作成、値段付け、など
A寄付された切手などの整理。
B会報などの郵送準備作業。
Cパキスタンへの古着コンテナ詰込み作業など。
Dフリーマーケットやチャリティ古着バザールなど古着販売に関わる補助作業。
【作業日】
作業内容により異なります。JFSA事務局へお問合せください。
【作業場所】
D以外はNPO法人JFSA事務局で行います。
*参加ご希望の方はJFSA事務局までお気軽にお問合せください。*ボランティアは無償で、交通費などの手当てもありません。ご了承ください。
ボランティア募集中
【NPO法人JFSA事務局】
住所:〒260-0001
千葉市中央区都町3-14-10
業務時間:10:30〜19:00
(木曜定休)
電話/FAX:043-234-1206
E-mail:jfsa@f3.dion.ne.jp

*以下、@〜Eの派遣目的に沿って報告します。

@AKBG(アルカイールアカデミービジネスグループ)
  事業の推進ー縫製工房設立計画の推進協力


縫製の技術者深澤さん(1月にパキスタン訪問、前回の会報で紹介)の協力を得て、将来工房の商品となるサンプル品として、パジャマを製作して頂きました。そのサンプル品を、職業訓練所の縫製科の先生に深澤さんのアドバイスに従って模倣して製作してもらい、その模倣品を深澤さんに点検して頂きました。
このような作業を通して工房のイメージを具体化して、工房設立までのタイムスケジュールをAKBG理事会で協議しました。協議の結果、2011年中の設立を目指すことになりました。


サンプルのパジャマ

縫製科の先生に作成の依頼をする


A33回コンテナ受け渡し確認
  ー7月13日倉庫到着(卸価格交渉立会い)


6月2日にJFSAで荷積みされたコンテナは、7月3日にカラチ港に到着しました。税関検査の後、カラチ港からのコンテナ搬出は土日を挟んで10日後の13日でした。通常は3〜4日で搬出できるのですが、カラチ港は最近混雑しているということでした。それは国土が海に面していないアフガニスタン行きのコンテナが増えているのだと聞きました。

コンテナ積み降ろし作業は外気温が50度近い中で休憩時間を多く取りながら行なわれました。検査後の積み荷の状態は、税関検査のため10ベールほど開封されていましたが、搬出時の重量検査の結果をみると総量の変化はなく品物は抜かれてはいませんでした。

卸価格交渉は10日、11日の2日間行ないました。10日の午後AKBG理事会を開き卸価格交渉で提示する希望最低価格を55ルピー(55.6円)と決めました。そして、その日の夜、卸業者と第1回卸売価格交渉を行ないました。AKBGの最初の提示価格は64ルピーで卸業者は50ルピーでした。約2時間余りの交渉でAKBGは6ルピー、卸業者は51ルピーと僅か1ルピーしか上げてきませんでした。

第2回目は翌日11日の夜に行ないました。卸業者は、その日53ルピーを提示した後は「高く売れるものが少なく、これ以上1ルピーも上げられない」と言い張りました。JFSA、アルカイールアカデミーの活動の取材に訪れていた「大地を守る会」国際局の豊島氏に、この交渉に参加して頂きました。豊島氏には大地の会員の皆さんがどんな気持ちで古着を送っていらっしゃるかを卸業者に伝えて頂くことをお願いしました。豊島氏は流暢な英語で丁寧に会員の皆さんの気持ちを伝えて下さいました。
卸業者は、これを真剣に受け止めてくれたようで、53ルピーから56ルピーと価格を上げてくれました。AKBGはそれを受けて56ルピーで妥結しました。

パキスタンの夏期(4月から10月)はバザールでの小売販売は芳しくなく、販売を休止しています。今回の売り上げは卸売のみになり、経費を引いた売上利益は763789円となりました。卸売価格の低い女性物が多かったこともあり、前年同時期の売上利益よりも20万円下回りました。


荷物を軽トラックへ積替えて倉庫へと運ぶ

コンテナの中で作業するJFSA事務局西村



Bアルカイールアカデミーの教育事業の現状を報告

1.アルカイールアカデミー本校(生徒数 約2000人)
【所在地】 ニューカラチ地区のスラムエリア

1)校舎の改修工事:カラチ領事館の「草の根・人間 安全保障無償協力金」による耐震のための改修工事は来年2月までに終了する予定です。

2)先生の確保:高学年の先生の確保に苦労していますが、一クラスの生徒数を増やすなどして対応しています。現在も新聞などで公募しています。

3)コンピュータークラス:改修工事のためペーパー上で授業が行われていましたが、一階部分の改修が終わったので、電気配線の工事が終了する9月からコンピューターを使った授業が再開されます。

4)職業訓練所:改修工事が終了次第、本校内に移設する予定です。先生が変わりました。若い先生で、生徒と打ち解けあった楽しい授業を行っていました。

5)診療所:ドクターが変わりました。新しいドクターは前任のズィヤ先生の甥で、若くて熱心な先生です。名前はイジャーズ氏です。


アルカイールアカデミーで授業を受ける子どもたち


2.カチラクンディ分校 (生徒数 約300人)
【所在地】カラチ市ゴミ捨て場

1)ゴミ捨て場の住民が2倍近くに増えています。生徒も増えています。

2)高学年(9年生)の先生が確保されたので、本校まで通っていた高学年の子ども達は喜んでいました。彼らが分校にいることで学校の「場」としての力が感じられました。

3)中国のメタンガス発電プラントは休止状態となっています。再開されれば住民の生活を支えている有価物を収集することが困難になります。

4)ATJ堀田氏のアイデアのハエ退散用「のれん」は、寒い時期は有効でしたが暑い時期は教室に風が入らないため使用不可となっていました。やはり、電気と扇風機が欲しいところです。


熱心にノートをとるカチラクンディ分校の生徒


3.カレッジ (理科系専門学校)
【所在地】ニューカラチ地区スラムエリア

現在閉校状態。アルカイール本校のマトリック受験生のためにクラスは使われています。 

4.青空学校 (生徒数 約20名)
【所在地】カイバル・パクトゥンクワ州マンセラ群ケート村

バラコート市街は現在も建物建設の制限が設けられています。商店街もバラック建てではありますが、地震以前の賑わいを見せていました。山間の生活道路も大分整備されていました。
ただ、山岳地に拠点を持つと言われるタリバーンの影響もあるらしく治安は良くないと言われています。(昨年、バラコート市街にある警察署が襲撃を受けました)


青空学校の全景。白い建物が学校

青空学校の授業の様子
女性の先生に代わりました


青空学校は現在20名程度の就学児前の子供が通っています。学校法人としての申請を行ないましたが、学校設備等が初等学校の基準を満たさないとして却下されました。それで、村人の同意を得て、モンテッソリー教育(子どもの自主性を尊重し、感覚から観念へと発展させる教育法)を取り入れた幼児学校として教育を継続していくことになりました。
対象児が幼児ということで先生も女性を採用していました。先生のトレーニングは、ペシャワールにあるモンテッソリー研修センターに派遣して行なっています。研修センターはムザヒル校長の友人が経営しています。

CAPF(アジア民衆基金)事業について協議

今年の11月20日にフィリピンで開催されるAPF定期総会のAKBGの参加者を誰にするかということと、どんな事業提案を提案するかということを話し合いました。現在のところ結論が出ていませんが9月中旬までに提出することになっています。


DJFSA事務局、同行者の派遣受け入れ準備及びガイド

●大地を守る会国際局 豊島氏  7月9日〜7月21日
  青空学校の訪問も行う。
●JFSA事務局 田邉航太郎  7月16日〜7月22日 
  海外衣料仕入れと学校訪問(詳細別途報告あり)
●JFSA事務局 大橋、同行者 池亀さん 7月30日〜8月5日縫製技術のレベルアップのための確認
  *滞在中に民族抗争がカラチ市内で発生したため3日間外出を自粛した。
●JFSA事務局 入江 スラム地区の児童労働現場見学、断食体験など


Eムルタン焼販売の継続について

AKBG理事会で今後もムルタン焼の販売を継続していくのかどうか以下の点を協議しました。

1)ムルタンの草の根工房は製品の品質を今後良くしていくことが出来るのか。工房の設備改善が容易ではない。それ以前に、良くしていく必要性を理解しているのか?6月に日本に到着したムルタン焼の商品の内、検品の結果20%強が販売不可品であった。

2)10月に全協力団体への納品が終了するので、協力団体の注文数や商品に対する反応を見た上で、今後継続するかどうかを検討する。

3)もし継続するとしても、季節的に陶器を製作するのに良い時期が7月あるいは8月ということであった。日本サイドでは納品の時期は4月・5月でオーダーは3月・4月が適当である。そう考えると、来年の夏に相当量を製作して再来年の夏に輸入するということになる。これは、リスクが高いので取り組むかどうかを含めて検討する必要がある。


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 『街の古着屋さん』  柏店kapre担当事務局 田辺航太郎

2010年7月17日から23日までパキスタンに行ってきました。
今回の派遣の主な目的は、アルカイールアカデミー訪問と古着の買い付けです。パキスタンのカラチは、7月末ごろから8月末くらいまでが雨季になります。訪れていた時期は、雨季に入る直前のためか毎朝6時頃までは薄い雲が上空を覆っており、今日は曇って日中少し涼しいのではないかと期待するのですが、日差しの強くなる8時頃から次第にその雲は姿を消し、すっかり晴れ渡った日中は毎日40℃近くまで気温が上がりとても暑かったです。
また夜になってもあまり気温が下がらず、寝ている間も扇風機を止めることが出来ませんでした。結局訪れていた期間にカラチで雨が降ることはなく、暑いカラチの夏を満喫してきました。古着の買い付けを行なった卸業者のワリー氏の倉庫もとても暑かったです。

暑さを避けるためには扇風機が頼みなのですが、パキスタンでは電気の供給が安定していないため作業中に何度も停電し、そのたび頼みの綱が切られてしまいます。暑さの中での作業は体力と集中力を奪います。気が付くと作業がだれています。そんな時に声が掛かります。
「チャイ ピオ!」
『チャイ』はパキスタンやインドなどで飲まれているミルクティーのことで、『ピオ』は『飲む』の命令形で『飲め』と言う意味です。ワリー氏が時間を見計らってチャイの出前を頼んでいたのです。
暑いときでもチャイはホットです。たっぷり砂糖の入った熱々のチャイを冷ましながらゆっくりいただきます。甘さのわりに後味がスッキリしていて、疲れが取れるような気がします。最初の頃は暑い中で熱いものを飲むのはどうかと思っていたのですが、今では作業に欠かせないものとなっています。
暑い中での作業にはこういった楽しみがありますが、体力的にはなかなか大変です。これは暑さに不慣れな自分に限った話ではなく、パキスタンの人たちにとっても同じことだと思います。暑さに慣れていることで、その中で仕事をする体力の配分や、水分を補給する機会などはうまくとっているように思いますが、暑い中で作業をすることはやはり辛いようです。そうした中で作業をしていると、日本人はよく勤勉だと言われますが、それは少なからず環境の違いが影響しているようにも思います。


古着買い付け作業の様子


買ってきた革ジャンを手に柏店にて

古着の買い付けを行なっている卸問屋街ハジケンプには、世界中から古着が集まっています。ハジケンプの街中は、車一台が通れるか通れないか位の路地が縦横に走っていて、その通り沿いの多くの建物の一階部分で古着の卸売りを行なっています。建物の中には二階建て以上のものも多くあり、上部はアパートとなっていて、働く人たちの住居となっています。
そこで働く多くの人々は、パキスタンの北西部、アフガニスタンとの国境付近に暮らすパシュトゥーンという部族の人たちです。彼らの多くは親類のツテをたよりにこの街に出稼ぎに来ているとワリー氏から聞きました。そこで家族とともに暮らしている人もいれば、単身赴任や親元を離れて若いうちから働きに来ている人もいるそうです。ワリー氏の倉庫にもそうした若い働き手がいます。彼らの中にはパキスタンの公用語であるウルドゥ語が話せない人もいます。

JFSAから送られた古着も含めて、世界中のたくさんの古着がこの街を卸売りという形で通過します。そういった意味でこの街は大きな古着リサイクルの現場だといえると思います。ワリー氏の話やハジケンプの様子から、リサイクルに欠かせない人たちの暮らしが少し見えたような気がしました。

ワリー氏の倉庫の屋上からの風景


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 「子どもたちの日常」                  事務局 大橋紀子

カチラクンディー分校を見学した帰り道のできごとです。
ちょうどお昼で、学校も終了時刻でした。子どもたちも学校から続々と出てきて家路へと向かっていきます。私たちが車で帰っている途中、十人くらいの子どもたちの集団が近づいてきました。日本人が珍しいのか、こっちを見ながらワイワイとはしゃいで近寄ってきます。分校の生徒かと訪ねると、そうだと答えます。ですが、彼らはノートや教科書が入っているはずのカバンを持っておらず、手ぶらです。どうしたのかと訪ねると、ノートや教科書は学校に置いておくように先生に言われているとのこと。
私たちの頭の中には「?」が浮かびます。
なぜかというと、家にもって帰ると、幼い妹や弟たちにバラバラにされてしまうからだそうです。その一言で、何だか子どもたちの家庭での様子まで浮かんできて、距離がとても近づいたかんじがしました。

「支援」と言えば、何だか大きなことをしているというイメージを持つ人が多いのかもしれませんが、JFSAの活動というのは、アルカイールアカデミーの子どもたちや、その周辺の人々との些細なやり取りの中から生まれてきたものなんだなと、この出来事から感じることができました。


カチラクンディー分校の子どもたち



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