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10/8(土)発生したパキスタン北部地震についてのお知らせ
 

【AKBG事務局カユーン氏の村、及びその周辺地域の被害状況から】
       (101723日緊急派遣報告/JFSA事務局:西村光夫)
 
 彼の村の名はケェートサラーシと言います。人口は約1000人ほど。確かな数字を、カユーン氏を始めどの村人も知りませんでした。彼の親族、友人知人はもっとも被害の大きかったバラコートを含め約50キロメートル範囲の小さな村々に住んでいます。山の中腹から山頂にかけて段々畑を作り、山にへばりつくようにして住んでいます。




会員になるには
JFSAの活動は会員の方々に支えられています。
会員になるには下記の郵便口座に年会費をお振込みいただくか、 直接JFSA事務局まで直接お持ちください。
●2014年度(2014年10月〜2015年9月)分の会費になります。
●会員(正会員)には総会の議決権があります。
●会員、支援メンバーには年3回の会報と、 年1回サポーターグッズ(アルカイールの生徒が作ったものなど)を郵送いたします。
※サポーターグッズのサンプルはこちらからご覧ください。

◆郵便振替口座番号 00160-7-444198
◆加入者名 JFSA
≪年会費≫
【 会員(正会員)】

個人1口\5,000-/団体1口\50,000-
【 支援メンバー】
個人1口\2,000-/団体1口\10,000-


※通信欄に「会員」または「支援メンバー」「個人」または「団体」口数をお書き添えください(郵便振替用紙サンプルはこちらからご覧ください)。
※カンパ金をご入金いただく場合も上記口座をご利用ください。通信欄には「カンパ」とお書き添えください。
ボランティア募集中
 
JFSAでは活動を支えるボランティアを募集しています。
【作業内容】
@和服の選別、ハギレ作成、値段付け、など
A寄付された切手などの整理。
B会報などの郵送準備作業。
Cパキスタンへの古着コンテナ詰込み作業など。
Dフリーマーケットやチャリティ古着バザールなど古着販売に関わる補助作業。
【作業日】
作業内容により異なります。JFSA事務局へお問合せください。
【作業場所】
D以外はNPO法人JFSA事務局で行います。
*参加ご希望の方はJFSA事務局までお気軽にお問合せください。*ボランティアは無償で、交通費などの手当てもありません。ご了承ください。
ボランティア募集中
【NPO法人JFSA事務局】
住所:〒260-0001
千葉市中央区都町3-14-10
業務時間:10:30〜19:00
(木曜定休)
電話/FAX:043-234-1206
E-mail:jfsa@f3.dion.ne.jp



05年8月同地区を訪問時に撮影

山間部のモスク
05年8月同地区を訪問時に撮影

 約30キロ四方を見渡せる山に登って見たところ、殆んどの村は全壊していました。死者の数は彼の村だけで200人を超えているようです。死者の殆んどは埋葬されていますが、家屋の下敷きになった家畜が腐乱し悪臭を放ち不衛生な状況になっています。村人の約半数は被害の少なかった近隣の町の親族、知人宅に避難しています。避難先のない人々の3割は、政府やNGOが作ったテント村か比較的援助物資が受け取りやすい道路沿いに、残りの2割は倒壊した家の前にテントを張って生活しています。この2割の人々の殆んどが援助物資が届きにくい山奥に住んでいるか、移動したくても男手が亡くなっていて移動する事が出来ない状態にあります。テント、食料も少なく深刻な状態にいるようです。

  

救援物資を担いで山道を登る人々



1階部分が倒壊した建物 


地割れの様子(奥に見える人と
比べるとその大きさが分かります。)


 また、水の問題も深刻です。震災前は各村々に比較的行き届いていた水も、タンクやパイプの殆んどが壊れ断水しています。村の人々は山間を流れる谷川の水を飲料水や沐浴に利用しています。しかし、谷川の上流で崩落した家屋と共に家畜の屍骸も流れており安全な水ではありません。私達が援助活動をしているすぐ側で、日本のNGOの医療班が水を浄化する錠剤を配布していましたが二日後には撤退するという事でした。タンクやパイプの修復には数年かかると思われますので、緊急医療支援だけではなく中長期の保健医療活動が望まれます。



写真右のハイエースで今回の緊急支援、
及び現地の被災状況の
調査を行いました




村の女性たちへのインタビュー。左下の敷地には
この地震で亡くなった家族が埋葬されています。



寸断されている水道のパイプ

 8月の末にJFSAの理事長、事務局が訪れた市街部は大きな足で踏み潰したように建物の殆んどが倒壊していました。チャイをご馳走になった二階建ての建物も一階部分がすべて壊れていました。カユーン氏の友人も亡くなったそうです。この市街部には小学校を始めハイスクールまで数校ありましたが、すべて倒壊し沢山の子ども達が犠牲になりました。カユーン氏の村の子ども達も亡くなったそうです。カユーン氏の存在が遠い死を身近に感じさせ、胸の詰まる思いを何度もしました。
 市街部の周辺には、軍やNGOの援助物資の配給所が設けられていました。長蛇の列が何列も出来ていて、所々で物資を奪い合う争いが起きていました。或るNGOは、車を走らせながら物資を放り投げていました。軍や多くのNGOは地元に根付いている共同性を使おうとせず、混乱を引き起こしているように思いました。
 
 私達は、カユーン氏と村人の数人に配布を任せたので混乱を避ける事が出来ました。この方法はムザヒル氏のスラムでの活動の経験から出たものです。古着は沢山集められていて路上には至る所に取り散らからされていました。路上に残っている古着は薄手の物ばかりでした。これらはゴミとなり路上で燃やされていました。人々のニーズを深く考えず、とにかく集めて配るという事を優先した結果だと思われました。


     
(左)倒壊している校舎                    (右)路肩に放置されている古着

アルカイールアカデミーのメンバーとともに緊急に必要な水やラスク、ミルクなどの物資を
ハイエースに積込む。 配布はカユーン氏と村人との協力によって行われました。


 私達は以上のような状況を目にしていろいろと考えさせられました。私達は現地で夜遅くまでミーティングを行いました。そして、被災した人々を、援助を受けるのみの対象にせず、彼等の力を借りて、どんなに小さな範囲でも長い目で付き合って行く事を、アルカイールアカデミーの人々と確認しました。ムザヒル校長は今後の活動は、カユーン氏とアルカイールアカデミーの卒業生を中心としたいと考えています。震災で憂える人々の側に寄り添って立つもっとも適した人たちだと思いました。



写真左:JFSA事務局の西村
写真中央:AKBG事務局カユーン氏

写真右:村の協力者

支援の方法は次のように行います。

@緊急に必要な援助物資の配布

・第1回目・・・ 今回の派遣で配布済
テント15張(20家族分・・・カラチで購入
ミネラルウォーター50ダース
パーパー(ラスク)30キログラム
ミルク(パック)100ダース
チャナダール(豆)30キログラム
ジュース50ダース、紅茶、砂糖、マッチ、ろうそく
※テント以外はイスラマバードの知人の
  パキスタン人からの寄付

 
・第2回目・・・ 今月中に行う(現在準備中)
現地のカユーン氏からの報告に基づいた必要品、毛布、敷物、冬用ジャケット、マッチ、懐中電灯、米、ろうそくなど数百〜1千家族分、
テント(入手できれば)
※テントは現在品物が無くて、すぐに入手できない状況です。

A中期的な復興支援
 ・相談窓口となるテントの設置(村人が村人のために行う)、他のNGOとの仲介
 ・「青空教室」の開設マネジメント(学校が倒壊しているので、その復旧までの間)

B長期的な復興支援
 アルカイール事業グループと連携した事業興しのマネジメント
※これについては、インフラなど地域全体の復興状況によっても影響されることが考えられます。




現地で行われたJFSA事務局、
アルカイールアカデミー関係者(ムザヒル校長+ボランティア2名)、村の人々のミーティングの様子


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